高校を卒業して約30年、美容師としてお客様に携わってまいりました。
お仕事を続けるうちにある疑問が僕の頭から離れなくなり、その事に関していろいろ調べてきました。
ある疑問?…それは、美容室で取り扱う薬剤の安全性についてです。
最初は、お客様の髪をキレイにしたいと思い、丁寧な技術を心がけていましたが、次回のご来店時には違う印象になっている。
もちろん髪が伸びていることもありますが、毛先のダメージはパーマやカラーによるケミカルダメージがほとんどなんです。あれほど気をつけたのに…心の中でつぶやきます。
今度こそ! ってやってみるけど、やっぱり…
パーマやカラーには、ダメージを抑える補助剤がたくさん出てます。
良かれと思うものは全て使ってみました。
結果、気がついたことは 一時的によくなっても続かないこと。
そもそも、ダメージを与えないこと!にたどり着く事になりました。
それから、別の視点から見ても パーマやカラーに含まれる化学薬品の数々。
これって大丈夫?って思わされます。
もちろん、厚生省(厚生労働省)が医薬部外品として認可を出してますから大丈夫なはずです。
しかし、アルカリ剤 酸化染料 界面活性剤 防腐剤…etc
清水に来て20年が経とうとしています。
ずっとお付き合いいただいているお客様もたくさんいらっしゃいます。
当時60代の方もそろそろ80代になります。
その方の髪が細くなったり薄くなったりして、年齢のせいかも知れませんが、それだけではなさそうなんですよ。
毎月行う白髪染めなどにも原因がありそうですよね。
僕は、これ以上髪で悩む方を増やしたくないのです。
髪をキレイにするはずの美容室で、知らず識らずに逆を行っているとしか思えない。
本当のプロなら、本当のことを伝えることをしなければいけないと思っております。
2012年夏に、東北 気仙沼 南三陸町 石巻へと津波の被災地を見に出かけてきました。
僕が見た景色は、さら地になった景色。
津波の凄さと 恐ろしさ。
人間の無力さ。
被災地と被災者への想い。
色々な気持ちが頭の中をグルグル回りました。
「僕に何ができる?」長い時間をかけて考えました。
美容師の僕が静岡で何ができる?に変わったとき、安全を届けよう!
これが出た答えなんです。
安全な薬剤を使い始めてから、お客様の髪が変わり始めました。
派手なヘアスタイルではありませんが、ツヤのあるしなやかな髪へと変わってまいりました。
現在、私共を信頼してくださるお客様に支えられ、確実に結果が出てまいりました。
このような観点から考えますと、お客様の髪はお付き合いする美容室によって大きく変わって行くことがわかります。
健康でしなやかな髪を作る美容室として、ますます発展していきたい。
綺麗に見せる技術でなく、綺麗になる技術の追求を今後も続けてまいります。